サイト内検索
DMM/FANZAで発売中!
「実写化同人」新作!
FANZA月額見放題!

年間ランキング

カテゴリー別の記事一覧
月別アーカイブ

moeyo.com20周年記念特別企画

【moeyo.com 20周年記念特別企画 インタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」なプロ彩色フィニッシャー「村正」とは。

本サイトページは、アフィリエイトプログラムによる収益を得ております。

【moeyo.com 20周年記念特別企画 フィニッシャーインタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」な彩色フィニッシャー「村正」とは。 美少女フィギュア業界のブロガーとして、20周年を迎えたmoeyo.comの管理人「もんぷち。」が、美少女フィギュアメーカーや原型師さんに、気になったことをあれこれとお聞きする、以前「moeyo.comサポーターズ」有料会員様限定記事として好評いただいたこのインタビュー記事シリーズ「もんぷち。が聞く!」が、20周年の期間限定で復活!今回は「トモゴマフ」さんや「干潟為四」さん「ボウズロケット」さんなど、ガレージキット作例の彩色を数々担当されている「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」という二つの職をこなすプロフィニッシャー「村正」さんに、メールインタビューという形であれこれお伺いしました!画像は村正さんの塗装作品として雑誌に初掲載された品という唐詩郎さん原型の「ブレマートン」。(公開:2025年07月)

昔からニトロプラスのゲームのファン

もんぷち。の質問内容(以下 も):村正さんの名前の由来を教えてください

村正さん(以下 村):私は昔からニトロプラスのゲームのファンでして、特にその中でも「装甲悪鬼村正」が大好きで、それが名前の由来となっています。
 元々ゲームのアカウント名に村正と名付けることが多く、SNSのアカウントも同じ流れで村正と名前をつけ、現在に至ります。
 というわけで、装甲悪鬼村正の彩色案件をお待ちしております!!

も:年齢、出身地などの経歴を教えてください

村:36歳です。(*2025年7月現在)
 うどんで有名な香川県で生まれ、実家もうどん屋という生粋のうどん県民です。
 元々アニメや漫画が好きではありましたが、その道の職業に進もうという気は一切無く、大学卒業後は食品メーカーに就職し、営業マンとして日々過ごしておりました。当時はフィギュアというものに一切興味がなく、模型も小さいころに何個か作ったぐらいでしたが、まさかその後フィニッシャーの道を進むとは想像だにしていませんでした。

きっかけは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)でした。

も:なぜ「フィギュアを塗る仕事(フィニッシャー)」という職を選んだのでしょうか?

村:きっかけは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)でした。外に出て営業活動をする営業マンだった私はコロナの緊急事態宣言でそれもできなくなり、暇を持て余していたこともあってフィギュアを集めるようになります。
 その過程でガレージキットの制作にも手を出すのですが、ある時SNSで知り合った原型師さんとイベントで会ったとき、「商業彩色をやってみませんか?」とお誘いを受けて現在に至ります。
 今はその会社を辞めて実家に戻り、うどん屋とフィニッシャーの二足の草鞋で頑張っています。

【moeyo.com 20周年記念特別企画 フィニッシャーインタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」な彩色フィニッシャー「村正」とは。 01

うどん屋もされているということで、挨拶の手土産用うどんもあったりするようです(笑)
 

塗装は肌に一番力を入れている

も:塗装する際、村正さんならではの個人的なこだわりや、力を入れているポイントなどを教えてください。

村:私としては肌に一番力を入れており、基本的にはサフレス塗装(=クリア塗料による塗装)をしております。基本的にクレオスのミスターカラーのGX106のオレンジとGX105を使っていますが、肌のトレンドの変化や多様化するイラストレーターさんのタッチに合わせて青や紫、白を混ぜたりと複雑化しております。
 最近はより赤みの強い肌にどんどんシフトしている気がしますね。

【moeyo.com 20周年記念特別企画 フィニッシャーインタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」な彩色フィニッシャー「村正」とは。 02

サフレス塗料として基本的に使用しているというクレオスのミスターカラーのGX106のオレンジとGX105など
 

【moeyo.com 20周年記念特別企画 フィニッシャーインタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」な彩色フィニッシャー「村正」とは。 03

サフレス塗料(調色済み)
 

【moeyo.com 20周年記念特別企画 フィニッシャーインタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」な彩色フィニッシャー「村正」とは。 04

サフレス塗料(調色済み)
 

見た目がふざけている割に便利な自作テストピース

村:サフレス塗装は実際にレジンに塗ってみないと色味が分からないので、研究のために自分でテストピースを作ってしまいました。何気に複製業者さんにお願いしているので結構お金がかかってます。
 知り合いにお土産で渡すこともあるんですが、見た目がふざけている割に便利なので周りからは好評です。

【moeyo.com 20周年記念特別企画 フィニッシャーインタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」な彩色フィニッシャー「村正」とは。 05

袋にぎっしりの「見た目がふざけている割に便利」という自作したテストピース
 

【moeyo.com 20周年記念特別企画 フィニッシャーインタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」な彩色フィニッシャー「村正」とは。 06

自作テストピースの塗装例。どう見てもおっぱいです。ありがとうございました(笑)
 

塗装をする前に、必ず私は紙に印刷します。

も:塗装作成手順や、使っている工具などをお伺いしても良いでしょうか。また、それらのお勧めの使用方法などあれば教えてください。

村:塗装をする前に、必ず私は紙に印刷します。液晶画面と見比べるとどうもうまく調色出来ないことが多かったので、インクジェットプリンタを導入して印刷するようになりました。インクジェットプリンタの方がきれいな色で印刷ができるので、デカールのテストにはレーザープリンタ、資料の印刷はインクジェットプリンタといった感じで使い分けています。

【moeyo.com 20周年記念特別企画 フィニッシャーインタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」な彩色フィニッシャー「村正」とは。 07

【上】インクジェット 【下】レーザープリンタ
 

村:私は基本的に肌→髪→大きいパーツ→細かいパーツの順で色を塗っています。肌と髪の色は美少女フィギュアにおいて印象を大きく左右しますので、この二つを合わせて納得しなければなん度でもやり直しますね。
 その二つが決まったら服や装飾などの塗装に入っていきますが、そちらも大きいパーツから塗っていきます。
 大きいパーツの方が全体の印象に与える影響が大きいからですね。
 早速塗装に入っていくわけですが、塗装の前に色を作る「調色」を行います。
 私は基本的にクレオス社のミスターカラーを使用しています。
 ミスターカラーは癖が無く、色を混ぜて濁りにくいのと、隠ぺい力が程よくグラデーションをかけやすいこと、そして田舎でも手に入りやすいのがいいところですね。

【moeyo.com 20周年記念特別企画 フィニッシャーインタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」な彩色フィニッシャー「村正」とは。 08

塗装に使うというクレオス社のミスターカラー
 

村:塗装はハイライト色を塗ってからシェード色を乗せていきます。逆だと色が濁ってしまうことがあるので、基本的にはこの順番です。

【moeyo.com 20周年記念特別企画 フィニッシャーインタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」な彩色フィニッシャー「村正」とは。 09

ハイライト
 

【moeyo.com 20周年記念特別企画 フィニッシャーインタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」な彩色フィニッシャー「村正」とは。 10

ハイライト⇒シェード.
 

【moeyo.com 20周年記念特別企画 フィニッシャーインタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」な彩色フィニッシャー「村正」とは。 11

ハイライト⇒シェード⇒さらにシェード
 

村:希釈濃度は塗り方によって一概に言えないのですが、シェード色は3~5倍ぐらいのかなり薄めで塗ることが多いです。プラモデルを塗る人からすると「えっ、そんなに薄くするの!?」と驚かれるもしれませんが、出来る限り薄くすることで塗料の粒子感を抑え、下地のハイライト色が透けてきれいなグラデーションをかけることができます。
 エアブラシのハンドピースはクレオス社のP274をメインにしています。

【moeyo.com 20周年記念特別企画 フィニッシャーインタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」な彩色フィニッシャー「村正」とは。 12

エアブラシのハンドピースとして村正さんがメインで使用しているクレオス社のP274
 

村:私はこまめに圧を変えるので、調整しやすいように手元にレギュレーターが来るように配置しております。
 胸の谷間といった狭い箇所にも塗料を届かせたかったり、ハンドピースをぎりぎりまで近づけて塗りたい時は圧力を下げます。
 逆に濃い塗料を吹いたり、パキッとしたシェードを入れてスよく陰影をつけたい時は圧を強めにしてます。

【moeyo.com 20周年記念特別企画 フィニッシャーインタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」な彩色フィニッシャー「村正」とは。 13

レギュレーター
 

村:また面相についてですが、最近はほとんど自作のデカールで対応しています。

【moeyo.com 20周年記念特別企画 フィニッシャーインタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」な彩色フィニッシャー「村正」とは。 14

デカール
 

村:デカールの作り方は先輩フィニッシャーから教わったのですが、最初のうちは面相描きとは違った難しさがあり大変でした。だんだん慣れてくるとお絵かき感覚で楽しいですし、面相とは違った面白さがありますね。

初めて製作したガレージキットは椿花(原型:グリズリーパンダ様)

も:ご自身が塗装したもので、特に思い入れのある作品を教えてください。

椿花(原型:グリズリーパンダ様)

【moeyo.com 20周年記念特別企画 フィニッシャーインタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」な彩色フィニッシャー「村正」とは。 15

【moeyo.com 20周年記念特別企画 フィニッシャーインタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」な彩色フィニッシャー「村正」とは。 16

村:こちらは私が初めて製作したガレージキットで、この沼に沈めた罪深い作品で、私の原点でもあります。
 SNSで見たこのフィギュアが欲しい!と調べてみると、「ガレージキット?自分で色を塗る?なんじゃそりゃ??」となったのを今でも覚えてます。
 初心者でも作りやすく、世界で一つだけのフィギュアという素晴らしい体験が原動力になって今まで頑張ってこられたのだと思います。

ブレマートン(原型:唐詩郎様)

【moeyo.com 20周年記念特別企画 フィニッシャーインタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」な彩色フィニッシャー「村正」とは。 17

【moeyo.com 20周年記念特別企画 フィニッシャーインタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」な彩色フィニッシャー「村正」とは。 18

村:こちらはガレージキットを初めて半年ぐらいに制作したものですが、雑誌に初掲載された品です。
 原型師の唐詩郎さんからもお褒めの言葉を頂き、近所に住んでたこともあってお礼にご飯でも行こうせ!と約束していたのですが、その翌月に唐詩郎さんがお亡くなりになられてしまい(*1)叶わなくなってしまいました。
 いろんな意味で忘れられない作品です。

*01 唐詩郎さんは2021年11月に50歳の若さで他界されました。その翌月2021年12月には「唐詩郎さん追悼展示」も行われました。
関連:「ぷりんちゃん」「ギャン子」「リン子ママ」など 唐詩郎さん追悼展示レポート01【ガレキディーラー合同展示会】
関連:「ブレマートン」「浜風」「ギャル子」など 唐詩郎さん追悼展示レポート02【ガレキディーラー合同展示会】

大鳳&セントルイス(原型:ボウズロケット様)

【moeyo.com 20周年記念特別企画 フィニッシャーインタビュー】もんぷち。が聞く!「お昼はうどん屋、夜はフィギュア塗り塗りおじさん。」な彩色フィニッシャー「村正」とは。 19

村:こちらは塗装見本を担当させてもらった作品です。思い出深い作品に選んだ理由は、私がリベンジした作品だからです。
 ガレージキットを初めてそこそこ自信がついたころ、同じくボウズロケットさんのザラで初めてデカールを使わずに面相に挑戦したのですが、全然かわいくならず初めて挫折を味わいました。
 その悔しさをばねに努力してたある日、ボウズロケットさんから見本のご相談があったとき、これはチャンスだと思いお受けしました。
 特にセントルイスは初めて依頼で作ってキットに付属したデカールで、過去の自分の雪辱を晴らした作品でもありました。

「村正=エッチなフィギュア」というイメージが定着してしまいました。

も:ご自身の面白エピソードや失敗談、感動した話など。

村:私は常々「えっちなフィギュアは参考資料」と発言してまして、アダルトフィギュアは肌面積も多く、塩梅が難しいサフレス塗装の際に参考になる、、、という意味で言い始めたわけでなく、エッチなフィギュアを買う苦し紛れの言い訳だったんですが、上手い人が前者の意味でとらえてくれたのでそういうことにしてます。
 実際に年々変化するトレンドの変化をとらえるのに非常に有効ではあるのですが、この発言が広まりすぎたのか「村正=エッチなフィギュア」というイメージが定着してしまいました。
 そのためか、私に依頼いただける際に「エッチな案件とエッチじゃない案件があるんですが、エッチなほうがいいですよね?」「すみません、今回はエッチな案件じゃなくて申し訳ないのですが」「エッチな案件なのでぜひお願いしたいのですが」と言われることが多くて笑ってます。
 でもエッチなフィギュアの案件は大好物なのでこれからもよろしくお願いします!!!

リアルイベントに参加し、いろんな縁を作っていただきたいです。

も:「フィギュアを塗る仕事(フィニッシャー)」を目指している方や、ファンの方に一言

村:私の作品をいつもご覧いただきありがとうございます。
 また、日ごろお世話になっている方々にもこの場を借りて御礼申し上げます。
 私がこうやって活動できるのも、いろいろな人との縁に恵まれたからだと思っております。
 SNSでの交流が当たり前の時代ではありますが、それでも人と会って話をし、その人の作品や思いに触れるという体験はSNSではできません。
 なのでこれから業界を目指す人にはぜひWFやとなりのモケイフェスティバルといったリアルイベントに参加し、いろんな縁を作っていただきたいです。

・・・インタビューでいただいた回答は以上となります!
お忙しい中かなり詳しくご回答いただき、本当にありがとうございました!

他活動は是非村正さんのX(@muramasaUdon)をフォローしてご確認ください! 

 次回以降も不定期とはなりますが、20周年特別記事は今年(2025年)中、継続的にインタビューを掲載予定です!

 moeyo.comの応援をどうぞよろしくお願いいたします!

文:もんぷち。

関連

村正さんのX
ムラムラ村正の部屋

トップページ トップページ